ゆめわかばとは? お茶の品種リスト

萎凋することでさらに魅力が引き立つと言われるのが、「ゆめわかば」です。まだ流通市場にあまり出回らないお茶で、高級茶として扱われます。品種が2000年代に登録された比較的新しい日本茶の品種です。

まだ日本国内でも情報の少ない品種ですが、海外の日本茶愛好家にも伝わるように「ゆめわかば」についてまとめています。

ゆめわかばとは

鮮緑色が特徴のゆめわかばは「夢の中に現れるような茶の若葉」という意味から名付けられました。萎凋することで魅力が引き立つ品種で、和紅茶に使われる品種でもあります。

日本茶栽培の北限の地域でも栽培できる耐寒性、植物へのカビ発生によって起こる炭疽病への抵抗性、また嗜好の変化による華やかな香気への需要という背景により育成された新品種がゆめわかばです。

1968年、埼玉県茶業研究所で「やぶきた」と「埼玉9号」の交配によって採取されたものから生まれた品種です。

成葉はやぶきたよりやや小さめで楕円形をしています。また比較的薄めの葉であり、新葉は軟らかく光沢のある緑色をしています。

香気・滋味

外観は鮮緑色で、細くよれることから高級茶向きの品質を有します。一番茶の製茶品質はやぶきたを凌ぐとされています。日本茶の製造で主流の蒸製でも、九州の製造法の釜炒り製でも、葉を萎凋させてから製茶をすることで、香気と滋味が向上します。萎凋によって甘くしっとりとした「モクセイ様」の香りを発揚します。萎凋で香気と滋味の評価は上がりますが、水色はやや赤みを帯びてしまいます。