【おすすめ急須】丈夫な焼き物 常滑焼 とこなめやき

お茶ガイド

日常生活を彩る素敵な急須、フォルムが丸くて、ほんのりゴールドの光沢があり、モダンな食器にもコーディネートできます。かわいい見た目だけではなく、急須の機能としても優秀です。

茶葉の味わいを引き出すのに適しているとされる常滑焼の急須に注目です。

これから急須を買う方は常滑焼を検討してみてください。お気に入りの急須があれば、長い間あなたのティータイムの良き友になります!

常滑焼(とこなめやき)とは?

常滑焼とは愛知県の知多半島中央部、伊勢湾に面した常滑市を中心に作られている器のことです。鉄分を多く含む朱泥と呼ばれる土で作られるので、赤褐色の焼き上がりになることが多いです。よく見る「これぞ急須」という色は朱泥の常滑焼かもしれませんね。

常滑焼は釉薬を掛けないで作られる陶器が一般的です。素焼きですが、高い焼成温度でしっかりと焼きしめられるので堅牢です。

一般によく3,000円から5,000円くらいで買える急須は大量生産のものです。特にこだわりがなければ、こちらでも十分にお茶を楽しめます。常滑焼の急須は、安いものでも無駄なところがさっぱりとした見た目でおすすめできます。

手作りの急須

人一倍お茶が好きな人間にとって手作りの一点ものというのは心を鷲掴みされます。有名な職人によるものだと尚更です。上質なお茶を美味しく淹れるために作られた急須を使うと、お茶を淹れるのが上手くなったような気がします。というのも、急須職人さん達は「注ぎ易さ」を追求しているので、ゴールデンドロップという美味しさの詰まった最後の一滴まで注ぎ切ることができます。

海外からの人気も高い前川淳蔵氏の急須


この写真の急須は日本陶芸の若手ホープ前川淳蔵氏によるものです。ころりとした可愛らしいフォルムと表面にうっすら見える金色の光沢の美しさに感じ入ります。持ってみると拍子抜けするくらい軽く、常滑焼の丈夫さに驚きます。

お茶の愛好家にとって大事なのは茶漉しの機能性です。茶漉しが茶葉で詰まってしまっては困りますが、茶漉しの目が粗く茶葉が茶と一緒に注がれても困ります。茶漉しは急須を選ぶのに大事なポイントで、その点この急須の茶漉し部分はよく作られています。

購入できる場所

人気の作家さんのため、インターネット上ではなかなか手に入りません。マメなリサーチで販売場所を探すのがおすすめです。

お茶の小売店など扱っている場合があるので、調べてみるのも手です。ウェブサイト上で積極的な情報展開をせずに、インスタグラムなどのSNSでひっそりと販売情報を出しているところもあるので興味のある方はお茶のアカウントをチェックしてみてください。

-前川製陶所-
四代目 前川 淳蔵 氏

昭和51年 常滑市に生まれ
京都伝統工芸専門学校卒業後、
大正初期から続く、御実家前川製陶所へ入所。
平成27年 [とこなめ焼振興展]にて
内閣総理大臣賞受賞
海外でも活躍され、台湾国際金壺奨にて茶芸推薦賞受賞
古来の伝統や技法を守りつつ、時代に応じたものづくりに取り組まれ、日本国内急須職人の新進気鋭のホープです。