抹茶 vs 煎茶の違いとは?日本茶をもっとおいしく楽しむ

抹茶はよく聞くけど、「煎茶」はあまり聞かない?「煎茶って何?」という疑問にシンプルにお答えします。抹茶も煎茶もなんとなく知っているけど、はっきりとした違いを知っている方は少ないかと思います。

どちらも元々は同じ「茶の木」と呼ばれる低木の葉から生まれた飲みものです。抹茶も煎茶もどちらも日本茶の形式の違いを表した言葉です。

1616 Aritaの器に抹茶

簡単に言うと、抹茶は抹茶用に栽培製造された茶葉を粉末状にし、葉丸ごと飲んで楽しむお茶です。

煎茶は煎茶用に栽培された葉を加工して茶葉から抽出されたものを飲んで楽しむお茶です。

7世紀以降から続く長い歴史でお茶文化が発展しました。抹茶と煎茶というお茶の形式がそれぞれ派生しました。

現在ではどちらも日本国内で楽しまれています。海外でも両方を日本茶文化として親しまれています。

抹茶と煎茶の違いを知ることで、より日本茶を楽しんで飲むことができます!

抹茶 vs 煎茶の違いとは?まとめてみました。

発展した文化の違い

先に生まれたのは粉末状にして飲む抹茶です。抹茶文化から発展したのが煎茶です。

お茶は7世紀に中国で飲まれるようになりました。日本にもお茶の栽培や喫茶文化が伝来しました。

お茶の飲み方が発展するにつれ、10世紀以降には抹茶と言う茶葉を粉末状にし、湯で練って飲む方法が発展しました。

その後日本では16世紀に日本独自の煎茶の作り方が確立され、日本各地に広まりました。抹茶は高価な飲み物であり、たしなみであり上流貴族の間で人気でした。煎茶の普及は一般市民にも喫茶の楽しみをもたらしました。

喫茶方法の違い

葉を丸ごといただくのが抹茶で、茶葉の成分をいただくのが煎茶です。形状が違うため、同じ緑茶でも全く違う味わいです。

抹茶は茶葉を粉末状にして全て飲み干すのに大して、煎茶では茶葉から成分を引き出します。煎茶の場合、茶葉そのものはいただきません。

抹茶はお湯で入れた後に茶筅と呼ばれる竹製の泡立て器で泡立てて作られます。煎茶は茶葉を急須と呼ばれるティーポットに入れて、茶葉を濾して入れられます。

栽培・製造方法の違い

抹茶は日光を遮って作られ、煎茶は日光を受けて作られます。

抹茶に使われる茶葉を「碾茶」といいます。「碾」とは「うすでひく」とい言う意味の漢字です。碾茶を粉末状にしたものを抹茶と言います。碾茶は収穫直前に20日ほど覆い掛けをし、日光を遮って作られます。他方、煎茶は基本的に日光を遮らずに栽培します。日差しを遮ることで、甘みやうまみの成分が葉に蓄えられます。

煎茶には茶葉を揉んで渋みや苦みを抜きますが、碾茶には揉むという工程がありません。

栽培方法が異なるため、抹茶と煎茶に含まれる成分は異なります。抹茶は煎茶に比べ、より多くのカフェインが含まれます。

抹茶 vs 煎茶の似ているところとは?まとめ

健康的な飲み物

緑茶は健康的な飲み物であり、抹茶も煎茶もどちらも一定の効果が期待されます。

同じ茶の木の葉からできた飲みものです。お茶は薬として飲まれたと言う歴史があります。

名前に「チャ」や「ティー」と付いていても、茶の木の葉からできた飲料とは限りません。

結局抹茶とは?

美しい鶯色をした粉末状の茶葉を泡立て飲むお茶です。

茶道というと一般的にこの抹茶を嗜む術です。中国から伝来したお茶の形式を、16世紀に茶人である千利休が「わび茶」として大成させました。

抹茶に使われる碾茶は、お茶の葉を蒸し、乾燥させ貯蔵します。碾茶を石臼で引き、粉末にしたものを抹茶と言います。抹茶を湯で溶き、泡立てて口当たり良くしたものを飲みます。

現代では抹茶は色鮮やかで味に深みのある材料として、お菓子やデザート飲料にも使われています。

結局煎茶とは?

抹茶文化の後に発展したお茶の形式です。

日本人の日常生活に馴染むお茶として発展してきたのが煎茶です。茶葉を抽出して飲むことで、2杯目、3杯目と味わいが徐々に変化するのを楽しむことのできるお茶の形式です。1杯目だけではないので、経済的でもあります。

抹茶よりも手軽に保存でき、また難しい作法無しに淹れることができるので職場でも家庭でも好まれています。

抹茶だけでなく煎茶にも形式化された文化があります。煎茶道と呼ばれます。

よくある間違いを再度確認!抹茶とは粉末煎茶のことではない!

よく「抹茶」と間違えられてしまうのが、粉末状の煎茶です。煎茶に使われる茶葉を粉末状にしたものはただの粉末緑茶です。

抹茶は非常に細かい粒子のパウダーで、粉末状の緑茶に比べると非常にサラサラしています。

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