二十四節気《立春》について 春とお茶生活と

立春とお茶のあるくらし お茶ガイド

春のはじまり、立春について。

立春から立夏の前までが暦の上での春です。太陽暦では2月3日頃が節分で、4日頃が立春にあたります。立夏が5月6日頃ですので、その前日までが春です。春とはいえども2月の上旬はまだまだ寒く、草木が芽吹くのも、春服への衣替えもまだ先に思えます。

旧暦での一年の始まりで、「立春」と聞くと気持ち新たに引き締まります。春の始まりへの期待感からか、現代では忘れられがちな二十四節気の中でも、立春だけはよくテレビで取り上げられます。

「寒」のつく時季はおしまいにつき、寒中見舞いもおしまいです。

春 はる

立春から立夏の前日までまでが春で、陰暦の1月、2月、3月にあたります。ただ気象学上の春は3月、4月、5月にあたり、現代を生きる人間の季節感としてはこちらの方が実感があります。

春の語源は諸説あります。天気が「晴る」のも草木の芽が「張る」のも、暖かい季節への期待が伝わります。

七十二候

二十四節気は一年を24の時季に分けたもので、さらに5日おきに区別し季節の変化を表したものを「七十二候」といいます。

第一候 東風解凍 はるかぜこおりをとく 2月4日ころ

「東風」や「春風」と書いて「こち」と「はるかぜ」と読み方を当てます。「春風」と書いて「こち」と読ませることもある漢字、厳しい寒さがふとゆるむような東寄りの風のことです。まだ冬の風の冷たさが残りますが、どこか春を告げるようなやわらかな風が冬の間張った氷を溶かすような時季であることを示しています。

第二候 黄鴬睍睆 うぐいすなく 2月9日ころ

春を告げる鳥、うぐいすが鳴きはじめるころです。黄鴬睍睆は音読みで「こうおんけんかん」と読みます。睍睆は現代では使われない熟語で、「鳴き声が美しいさま」を表します。うぐいすの鳴きはじめは「ホー、ホーケキョ」の歌声が上達しませんが、春が進むにつれ上達します。狭山丘陵でも一生懸命鳴く練習をするうぐいすの歌声を聞くことができます。

第三候 魚上氷 うおこおりをいずる 2月14日ころ

立春の末候魚上氷は、池や川の氷が溶け割れたところから魚が飛び出てくるような時季を表しています。徐々に寒さがゆるみ、生き物たちの動きが少しずつ活発になる様子がわかります。釣りも解禁の頃合いです。

八十八夜のはじまり

茶摘みの頃の目安とされる八十八夜は立春から数えた日数です。二十四節気が気象と農業の暦であり、生活に根付いたものです。決して茶の席で季節を語るためだけにあるものではありません。

睦月むつき

陰暦1月のことを「睦月」と言います。立春の頃から3月の初めの頃までにあたります。ちょうど初春や早春のころです。厳しい寒さが終わり人々が出てきて、親しみむつぶ月からという意味で用いられてきたとされます。

節分 せつぶん

立春とセットなのが節分です。本来は二十四節気で気候が移り変わるとされる立春、立夏、立秋、立冬の前日のことを表すことばです。1年で4回ありますが、現代ではとりわけ立春の前日の夜を「節分」と言うようになりました。寒さが厳しい時季「大寒」の終わりの日にあたります。節分までは冬で立春からは春です。

豆まきは、邪気を打ちはらい、祝福の神を呼び込もうとする風習です。

おまけ 季語

冒頭で書いたことばで「春服(しゅんぷく)」は春の季語です。春にふさわしい洋服を主に指します。「春衣(はるごろも)」で和服も洋服も含めた春の装いを指します。ただ立春のころはまだまだ暖かいコートが手放せません。

立春のころにおすすめのお菓子

椿餅 つばきもち

小さな椿の葉に挟まれたいじらしい餅菓子が早春の定番のお菓子です。葉に載せるなんて、なんとも風流です。

椿餅は道明寺粉から作られるのが一般的です。どこの和菓子屋にも置いてあるわけではないので、埼玉県東京都の近辺では和菓子の有名店で購入するのがおすすめです。



二十四節気《立春》について 春とお茶生活と

立春とお茶のあるくらし お茶ガイド

春のはじまり、立春について。

立春から立夏の前までが暦の上での春です。太陽暦では2月3日頃が節分で、4日頃が立春にあたります。立夏が5月6日頃ですので、その前日までが春です。春とはいえども2月の上旬はまだまだ寒く、草木が芽吹くのも、春服への衣替えもまだ先に思えます。

旧暦での一年の始まりで、「立春」と聞くと気持ち新たに引き締まります。春の始まりへの期待感からか、現代では忘れられがちな二十四節気の中でも、立春だけはよくテレビで取り上げられます。

「寒」のつく時季はおしまいにつき、寒中見舞いもおしまいです。

春 はる

立春から立夏の前日までまでが春で、陰暦の1月、2月、3月にあたります。ただ気象学上の春は3月、4月、5月にあたり、現代を生きる人間の季節感としてはこちらの方が実感があります。

春の語源は諸説あります。天気が「晴る」のも草木の芽が「張る」のも、暖かい季節への期待が伝わります。

七十二候

二十四節気は一年を24の時季に分けたもので、さらに5日おきに区別し季節の変化を表したものを「七十二候」といいます。

第一候 東風解凍 はるかぜこおりをとく 2月4日ころ

「東風」や「春風」と書いて「こち」と「はるかぜ」と読み方を当てます。「春風」と書いて「こち」と読ませることもある漢字、厳しい寒さがふとゆるむような東寄りの風のことです。まだ冬の風の冷たさが残りますが、どこか春を告げるようなやわらかな風が冬の間張った氷を溶かすような時季であることを示しています。

第二候 黄鴬睍睆 うぐいすなく 2月9日ころ

春を告げる鳥、うぐいすが鳴きはじめるころです。黄鴬睍睆は音読みで「こうおんけんかん」と読みます。睍睆は現代では使われない熟語で、「鳴き声が美しいさま」を表します。うぐいすの鳴きはじめは「ホー、ホーケキョ」の歌声が上達しませんが、春が進むにつれ上達します。狭山丘陵でも一生懸命鳴く練習をするうぐいすの歌声を聞くことができます。

第三候 魚上氷 うおこおりをいずる 2月14日ころ

立春の末候魚上氷は、池や川の氷が溶け割れたところから魚が飛び出てくるような時季を表しています。徐々に寒さがゆるみ、生き物たちの動きが少しずつ活発になる様子がわかります。釣りも解禁の頃合いです。

八十八夜のはじまり

茶摘みの頃の目安とされる八十八夜は立春から数えた日数です。二十四節気が気象と農業の暦であり、生活に根付いたものです。決して茶の席で季節を語るためだけにあるものではありません。

睦月むつき

陰暦1月のことを「睦月」と言います。立春の頃から3月の初めの頃までにあたります。ちょうど初春や早春のころです。厳しい寒さが終わり人々が出てきて、親しみむつぶ月からという意味で用いられてきたとされます。

節分 せつぶん

立春とセットなのが節分です。本来は二十四節気で気候が移り変わるとされる立春、立夏、立秋、立冬の前日のことを表すことばです。1年で4回ありますが、現代ではとりわけ立春の前日の夜を「節分」と言うようになりました。寒さが厳しい時季「大寒」の終わりの日にあたります。節分までは冬で立春からは春です。

豆まきは、邪気を打ちはらい、祝福の神を呼び込もうとする風習です。

おまけ 季語

冒頭で書いたことばで「春服(しゅんぷく)」は春の季語です。春にふさわしい洋服を主に指します。「春衣(はるごろも)」で和服も洋服も含めた春の装いを指します。ただ立春のころはまだまだ暖かいコートが手放せません。

立春のころにおすすめのお菓子

椿餅 つばきもち

小さな椿の葉に挟まれたいじらしい餅菓子が早春の定番のお菓子です。葉に載せるなんて、なんとも風流です。

椿餅は道明寺粉から作られるのが一般的です。どこの和菓子屋にも置いてあるわけではないので、埼玉県東京都の近辺では和菓子の有名店で購入するのがおすすめです。



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