玉露という、宝石のようなお茶は手間の掛かる覆いを使って作られます。
玉露とは緑茶の一種であり、日光を遮る覆いを掛けて栽培された新芽を使って作られる甘みの強いお茶です。玉露に使われるのは新茶の一番茶と呼ばれる新芽は柔らかく繊細な葉です。その葉を手摘みで収穫します。
玉露についてもっと詳しく
玉露の味の特徴
煎茶の1つですが、旨み甘みを引き出すためぬる目の60度程度のお湯で抽出します。じっくりと低温で引き出された玉露は、とろりとしています。渋みは抑えられ、覆い香と言われる玉露特有の芳しさがあります。茶葉の色は濃緑色です。
玉露の特徴の甘みや旨みは、茶を構成する成分の1つ「テアニン」に由来します。テアニンは緑茶に含まれる成分ですが、覆いを掛けて作られる玉露やかぶせ茶の茶葉が特に多く持っています。テアニンはアミノ酸の一つで、アミノ酸がうまみ調味料に欠かせないことから分かるように、茶の旨み成分を構成する大事な役割を果たします。テアニンは直射日光を遮ることでより豊富になります。
また日光を遮る効果は渋みにも現れます。渋みのもとと言われるカテキンは遮光することで減少します。
栽培と製造の特徴
玉露は煎茶の形の一つなので基本的な製茶の形式は煎茶と似ています。直射日光を遮る覆いを20日ほど掛けます。遮光率は70%から90%です。新芽は柔らかく手摘みされます。玉露は手間がかかる分値段も上がるため高級茶と言われます。
玉露の発祥
一説に、1835年に江戸の茶商山本嘉兵衛が玉露を考案したと言われています。京都宇治は日本茶の発展の地です。京都での製茶技術の工場により、日本独自の茶の製法が生まれました。宇治の小倉村で山本嘉兵衛が茶葉を丸くしたことで露のような茶葉が生まれたと言われています。