阿里山茶と日本茶との比較

阿里山茶のレビューと狭山茶と お茶ガイド

阿里山茶とは台湾茶の代表であり高山中腹で栽培されるお茶です。明度の高い水色、優しい甘みと華やかな香りが特徴のお茶です。高山茶は標高の高い場所で栽培されるほど、香りが軽やかになると言われています。

日本のお茶は茶葉を蒸す製法で作られるのですが、他の国の緑茶は茶葉を釜炒りして作られるのが主流です。阿里山茶を飲んでみると、かつて日本にあったお茶を思い出させる懐かしい香りがします。

阿里山のお茶とは

阿里山と言えば烏龍茶が有名です。華やかな香りと淡い水色、渋さのないほんのりとした甘みが特徴です。台湾の中枢都市の台北市でお茶を買うとまず阿里山茶を勧められるほど台湾を代表するお茶です。

日本人の視点から阿里山茶レビュー

日本の上級煎茶のようにぬる目の75℃から80℃で淹れるのを試して見ました。しかし結果として「ぼんやりしたパッとしないお茶」という印象になってしまったので、熱湯90℃で淹れてみました。

熱めのお湯で淹れると一気に香りが引き立ち、口の中に茶の甘さがふわりと広がります。

また阿里山茶を淹れる際に漂う花のような香りがたまりません。これは萎凋香(いちょうこう)と呼ばれるものです。生の茶葉を萎れさせるときに生まれる香気です。

阿里山茶と日本の緑茶との違い

華やかな萎凋香が特徴の台湾茶に対して、日本の緑茶は実直な新鮮な茶葉の香りが重視されます。萎凋香とは日本の緑茶にもかつてあった香りで、半世紀ほど前の日本茶をご存知の方には懐かしい香りかもしれません。萎凋を利用した製造方法が見直されつつあるので、萎凋に関してはまた別記事で詳しく書ければと思います。

日本の緑茶と違いは、香りもそうですが、茶葉の形状にも存在します。日本の煎茶は手もみの場合、針状の細長いものが理想とされます。それに対し、台湾のお茶はころころと丸められています。

阿里山とは?

阿里山とは、特定のひとつの山を指す名称ではなく、平均で標高2,500mほど一連の山を総称した言葉です。風光明媚な場所で、台湾の国立公園として1920年代以降非常に人気のある場所です。日本人の間でもお茶の名産地としてよく知られています。

阿里山の平均気温と標高

日本で標高2,500mの山が連なる場所といえば飛騨山脈、木曽山脈、赤石山脈の山々でしょう。日本アルプスの中腹から麓に掛けて茶の木が生産されてると想像するとかなり雄大なものです。ただし茶の木は寒さに弱いので、日本国内で標高の高いところでは育ちません。

阿里山の日中の平均気温を見てみると、夏場で14℃〜24℃、冬場で5〜16℃です。台湾の湾岸地域に比べると寒冷ですが、阿里山が在るのは南方で標高が高くとも茶の木の栽培に適した気温です。

茶の木は谷合の日当たりの良い斜面で元気に育つと言われているので、阿里山の茶の栽培が盛んな地域はこの条件を満たしています。

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