宇治煎茶「露」 宇治山城木幡の桑原善助商店 愛国製茶

【お茶レビュー】宇治煎茶「露」愛国製茶 お茶ガイド

日本茶のはじまりの地と言われる産地で作られた宇治の煎茶、大きめの茶葉とあまく深い香りが魅力です。

  • ちょっと上質なお茶
  • 渋くないお茶
  • 水色が美しいお茶
  • 香りが魅力的なお茶 をお探しの方におすすめの煎茶です。

宇治煎茶「露」レビュー

アルミのパッケージを開けたときに、あまく熟した香りがぶわっと広がります。お湯を注ぐ前に茶葉を急須に入れる段階で、2gの少量の茶葉からでもほわほわと煎茶のふくよかな香りが漂ってきます。

茶葉の特徴

宇治煎茶「露」茶葉

茶葉が大きめで比較的緑色が濃いです。普段山吹色の狭山茶を飲んでいるので、比較するとこの宇治煎茶は青みが強めに感じます。

お茶の香りを表すことばを「香気」といいます。宇治煎茶の特徴はこの濃密な香気に特筆します。お湯を注ぐと茶らしい落ち着いた香りをベースにローストしたような香り、甘い蜜を溶かしたような香りがじわじわと広がります。

急須から湯呑み茶碗に注ぎ終わった後に、急須を鼻に近づけると、特徴的な香気をよくかぐことができます。お茶の香りが何よりも好きという方にはたまらない芳しさです。

水色

抽出し始めは比較的山吹色に近く、澄んだ水色です。茶葉が大きめなおかげで、細かな茶葉(紅茶でいうところのブロークン)が出ることなく、透明な緑茶を楽しむことができます。注ぐにしたがって青みは出ますが、翡翠色まではいかず、若緑ほどのやさしい色合いをしています。80度程度のお湯で入れると青みがはっきりします。

ちょっと高めのいいお茶の味です。渋みが出るというよりも甘み、苦みの方を感じる味わいです。どことなく塩味も感じます。

水出し煎茶を楽しむ

ハリオの水出し大型ボトル1,200mlに対して茶葉15gで一晩抽出しました。水色は薄めです。シャンパンカラーにうっすら緑茶らしい色味があるようです。ほのかな甘みを感じる水出し煎茶になりました。

水色も香りも味も薄い気がして更にもう一晩置いてみました。水色はわずかに濃く出るくらいの変化でしたが、香りと味の方はしっかり濃くなりました。湯で出したときほどのぶわっと広がる濃密な香気こそありませんが、シャープな爽やかな香りがグラスから漂います。味は渋みや雑味が抑えられ、甘さやほろ苦さが程よく抽出されました。

更にもう一晩おいてみたところかなりしっかりした茶の色が出ました。味も香りも強くなりますが、苦さも強くなりました。2晩置くくらいでちょうどよいかもしれません。

オンザロックで冷茶を楽しむ

  • 水 50ml
  • 氷 50ml
  • 茶葉 2g
  • 抽出時間1分

オンザロックスタイルでアイス煎茶も作ってみました。写真右側が一度お湯で淹れてから氷で冷やしたものです。水出しよりも色がしっかりと出ているのが分かります。

宇治茶の美点は香気なので、香気がよく出るお湯で淹れた方が茶の特徴をよく捉えられます。どうしても香りは煎茶の適温で淹れたほうが優れていますので、アイスティーにするならロックの方がいいのかもしれません。

値段

85g 2,160円(税込)(1gあたり23.5円税抜)

伊勢丹新宿の愛国製茶コーナーで購入しました。標準的な宇治の煎茶の味を知りたいときに、程よい値段だと思ったものを選びました。

緑茶の産地宇治

宇治茶とは、京都府の宇治・山城のあたりで生産される茶を指します。生産技術が高く、江戸幕府御用達のお茶でした。煎茶だけではなく、抹茶、玉露の代表的産地でもあります。抹茶ブームが手伝って宇治といえば抹茶というような雰囲気もありますが、やはり茶の生産として多いのは透き通った水色が美しい煎茶です。

宇治は茶の一大産地として栄えているだけあって、茶を扱う問屋も数多く集まる地域です。

宇治茶の特徴

伝統的な製法に基づいて作られることと圧倒的な香気の良さにつきます。

桑原善助商店とは

京都で宇治の煎茶や抹茶の製造・加工・卸売をする問屋です。

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